ケーブルについては、相当な高額を機材に投入しているオーディオマニアの方でも1m150円前後のスピーカーコード(ケーブルでなく電源コードと同じ構造の平行2線式)を使われている方がいます。その方はタンノイのWestminster royalというものすごいスピーカーを使われていました。左右セットで600万円以上します。その他の機材を含めれば軽く1000万円を超えていました。一般的なオーディオケーブルに対する認識はその程度のものです。 その Westminster royal から再生されていた音は、一言で言えば、喧しい音でした。広いリビングルームなので1m150円前後の平行2線式コードが10m近く引き回されていました。これではノイズを拾いまくり、またコードの被覆がビニールですから喧しくなって当然です。 オーディオは趣味嗜好が優先するので本人が満足していれば、それを否定する必要は全くありません。余計なお世話です。しかし、音楽という時間芸術をより深く楽しみたい、演奏者の魂に少しでも触れたい、あるいは歴史的な録音を再現したい、と考えるのであれば、真剣にケーブルについて考察する必要があります。 ■電線に電流が流れるとノイズが発生する なぜ、電源コードのようなスピーカーケーブルでは駄目なのでしょうか? 電灯を灯すために使うのであれば、電源コードでも大きな問題はありません。 それでもオーディオ機器に近接して電灯を使う場合は、平行2線式のコードでは問題があります。 その理由は、電灯を灯すときに流れる電流は交流の100V/50Hzまたは60Hzで、電源コードの平行2線式ではノイズを周囲に出しまくるからです。スピーカーケーブルに流れるオーディオ信号は歪波交流という交流信号で電源コードに流れる周波数は50Hzや60Hzのような正弦波と異なり、20Hz ~20,000Hzまでの複雑な歪波交流信号です。さらにスピーカーケーブルの末端に接続されるスピーカーは発電機でもあるため起電力(オーディオ業界では逆起電力と呼んでいますが逆起電力ではありません)が生じスピーカーケーブルからアンプに流れようとします。電線に電流が流れると必ずノイズを出します。このノイズを減らす方法としてツイスト( ツイストペアケーブルは、 アレクサンダー・グラハム・ベル によって1881年...
Ver.2では6本(±3組で音声データ1組とクロック2組)を使い2本は遊んでいます。しかし、そのピン・アサインは公開されていません。今週末にお客様の所に伺って実機を確認することになっています。遊んでいる2本は、音声データの強化に使う予定ですが、クロック2組をシールドするか音声1組もシールドするかも見極めないとなりません。ノイズの問題さえ無ければ、むやみにシールドすることは信号が鈍る原因になるからです。そのため、テスト用のLANケーブルを数本試作して持参することになります。
返信削除11月22日にお客様を訪ねてトランスポートとDACの説明書を見せていただきました。AccuphaseDP950とDC950の取り扱い説明書を確認しましたが、HS-Linkの仕様については一切記述が無く仕様は非公開であることが分かりました。お客様の120万円(セットで240万円)もするセットを分解するわけにもいかず、別の方法で調べることにしますが、当日は夜に伺った関係で一般市販のLANケーブルでも信号伝送上は問題ないことを確認しただけで引き揚げて来ました。DP950とDC950に付属するHS-LINK用のLANケーブルはCat5ケーブルと大して変わらないことも分かりました。ただ、シールドは3重構造のようです。シールドが、どの程度性能に寄与しているかは分かりません。あまり良い音でないLANケーブルであることは分かりました。
返信削除試作1号機は、AWG 28を使いましたが、RJ45(Cat.6)モジュラープラグでは、適切なロードバーが無いためワイヤーが正確に接触成端できず歩留まりが悪いためAWG28の採用を断念しました。あらためて、AWG24で試作して評価します。
返信削除AccuphaseDP950とDC950の実機が弊社には無いため、LANケーブルテスターで導通チェックしてから、お客様宛に発送しました。近日中に評価結果を確認します。試作LANケーブルの音質が優位であれば、次回は、未使用ピンを確認して試作2号機の制作に着手します。
返信削除早速、お客様から携帯電話に連絡が入りました。Sさんも呼んで2人で試聴されたそうです。中音域が明瞭で特に良く、A●M電子の75,000円のLANケーブルよりも良いと大変喜んでいました。950付属品のLANケーブルとは比較にならないそうですが、その最大要因は、シールドしないメリットが大きいようです。アナログ・レコードと遜色ない自然な音のようです。
返信削除やはり、LANケーブルに於いてもノイズさえ問題無ければシールドは無いほうが音が良いことが証明されました。ただし、オーディオシステム環境で弊社のノイズアイソレーションケーブルをRCAケーブルからスピーカーケーブル、そして電源ケーブルまで使用されているので、他のケーブル(電源やスピーカーケーブル)から輻射されるノイズが少ない環境であることも関係していると思います。
お客様の所に伺い試作LANケーブル2号機の音質評価をしました。
返信削除結果は、悪くは無いが1号試作の方が優れていると言う事でした。相違点は、ツイストのピッチと回転方向の違いです。次に、ピンアサインの未使用箇所を見つけて確定しました。これで、最終試作品の仕様を決める事が出来ます。試作品は3種類作製して音質評価します。