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ケーブル物語:エレクトリカル・グラウンド・スタビライザー(電気・グランド・安定器)その2

 


2020年5月10日(日) 17:10

EBIN2000-2の試聴リポートより

接続するオーディオ機器で音質が変化するようです。
クロックジェネレーターに接続すると、重心が下がり、ヴォーカルや楽器の定位感が向上します。
SACDプレーヤーに接続すると、高域の情報量が増えて、華やかな音質になります。
プリアンプに接続すると、重心の下がり具合が大きいですが、全体の透明感と音抜けの良さに少し翳りを感じます。
パワーアンプに接続すると、若干、穏やかな音質に変化するようです。


2020/06/26 21:01

アース瓶2Lと700mlの組み合わせで、ロック(ハードロック、ヘヴィ・メタル)を再生すると、深い静寂感からギターリフや、リズム隊の演奏が「素早く」立ち上がると同時に、今までとは桁が違う躍動感と、全身を叩きつけるような空気感に気分が高揚します。

やがて、ヴォーカルが入ってきますが、センターに「ピンポイント」で決まり、ノイズ感減少により微妙な表現力も再生可能になったようです。

特に、ベースとドラムのリズム隊の演奏が、強靭さを増して再生されるので、ライヴ感とドライヴ感が向上したのも嬉しいです(ロック好きの方ならご理解をいただけると思います)。


次に、手持ちは少ないですが、ジャズやクラシックを再生すると、静寂感と雲ひとつない青く晴れ渡るような音場を兼ね備えた空間に、様々な楽器の演奏が展開されるので、音楽に集中して聴く事ができます。

ジャズやクラシックでも、楽器やヴォーカルの定位がビシッと決まり、大きい点ではなく、ピンポイントに決まるので、音場が上下左右と、奥行きやコンサートホールの形状まで克明に再生されるのには驚きました。


現在の再生環境は、アース瓶2個の実力だけではなく、数多くのフィデリティゲートのオーディオケーブルを使用する事による相乗効果なのは間違いありませんが、逆を考えると、アース瓶でノイズ環境を整えてから、他のケーブルを吟味する方法も有りかもしれません。


2020年8月2日(日) 20:54

新型アース瓶1セットを導入してから11日が経過しました。



接続方法は、新型アース瓶をクロック、2Lアース瓶をSACDプレーヤー、700mlアース瓶をパワーアンプへそれぞれ接続しました。



以前よりも高性能仮想アース本体が増えたのも理由であるかも知れませんが、音楽が流れる前と、音楽が始まった後の美しく深い森の中に佇むような静けさが更に増した感じを受けました。



私は、「感受性オーディオ?」で日々音楽を楽しんでいるので、その静けさを測定や数値化してくださいと、言われてもさっぱり答えられませんが、以前にも増して静寂感が向上したことで、今まで聴こえなかった旋律が浮かび上がったり、ヴォーカルや楽器の実在感の向上や、全体の躍動感、特にベースやドラムのリズム隊の図太い刻みが音楽に生命を吹き込んで来るようです。



フィデリティゲートのアース瓶と、以前使用していた他社の仮想アース本体と比べて(フィデリティゲート製が)素晴らしいと思うことは、再生音が自然で透明感が常にある事です。

オーディオ機器の性能を自然に全て引き出す能力は驚異的です。



これらの現象は、電源ケーブルや、XLRケーブル、ノイズアイソレーションスピーカーケーブル(バイワイヤリングで使用)等をフィデリティゲート製で固めているのも理由のひとつで、新型アース瓶の試聴感想をこのブログに投稿している方が書かれているように、音楽が滑らかに再生され、音場の広がりや抜群の定位の良さから、さながらライヴやコンサート会場にいるような錯覚を覚え、演奏が聴こえるだけでなく「見える」感覚も伴うようです(感受性オーディオ者の戯言ですが)。

その理由から、ライヴ盤のCDの臨場感が素晴らしいと感じると同時に、ライヴ盤の再生は難しい事が判明します。



最後に、新型アース瓶をSACDプレーヤーへ、2Lアース瓶をクロックに、700mlアース瓶はそのままパワーアンプに接続を変えてみました。

基本の音質は変わりませんが、私の予想に反して図太いリズム隊の音像が更に低くなり、「B&Wのトールボーイスピーカーから、雷鳴のような迫力あるリズムを再生するとは驚きで、スピーカーの設計者はこの再生音を予想していたのか?」と、想像してしまう程です。


※ケーブル物語:エレクトリカル・グラウンド・スタビライザー(電気・グランド・安定器)その3に続く








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