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456芯エナメルリッツ線木綿二重巻きXLRバランスケーブル8.0m

 11月末日、出荷準備中のXLRバランスケーブルです。

数年前からXLRバランスケーブルの4m以上の商品を希望されるお客様が一定数いらっしゃいますが、いままでは全てお断りしてきました。

今回は、8mのXLRケーブルで一本一本手作りしている弊社ケーブルでは最大長のケーブルです。

本ケーブルは、補助金で導入した卓上撚線機(約300回ツイスト)により実現することができました。

リッツ線は、端末のエナメル被覆を卓上ハンダ槽(400℃)で剥離と同時にハンダメッキしてから、端子を接続して完成します。

XLRバランスケーブル8m(1本単位の販売です)
JANコード:4580525451366
品名:XLR1456-8.0m
仕様:456芯エナメルリッツ線木綿二重巻きバランスケーブル8.0m1本
税別本体価格: ¥95,000-☚1本の価格

卓上ハンダ槽でエナメル剥離とハンダメッキ処理


ケーブル導通テスト


XLR1456(リッツ線:456芯)バランスケーブル








コメント

  1. 10月23日の新価格公開時に2m以上のXLRケーブルを開発中と知り、社長さんに相談したところ予算内で制作可能だったため依頼、昨日納品となりました。
    ショップで引き渡しを受け、その場で試聴しましたが、通電0状態からだと数十分の短時間でも刻々と変化があることを体験し、面白かったです。
    その後自宅の機械に接続し、聴いていたのですが、出し始めでも音の奥行きと広がりを感じました。
    そのまま約20時間音出しを続けている状態ですが、前方向にも音が出張るようになってきています。
    さらに、ノイズ感が低減してきているためかもしれませんが、音の数が増えてきているように感じます。
    また、低域偏重かもしれないと社長さんから聞かされていたのですが、特にブーミーな感じはしません。ただ、フラットかというと中低域よりな感じはします。
    これまで使っていたのがAVアンプメーカーの出している10mもののケーブルだったので、初期段階でも十分な変化の大きさを感じることができました。
    この手の長尺の製品は、ほとんど出ていないので私の需要を叶えてくれた今回のケーブルに感謝いたします。

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  2. さっそくのコメントを投稿いただきありがとうございます。

    弊社のバランスケーブルは、市販されている多くのバランスケーブルが2芯シールドを使って、2番:ホット(正相)、3番:コールド(逆相)としてこの2本をシールドで覆い、1番:グランドとしていますが、弊社のバランスケーブルは、2番:ホット(正相)、3番:コールド(逆相)1番:グラウンドの他にプラグハウジングのアースも独立して接続することで機器のグランド電位の共通化を図った弊社独自の多重ツイストによる4芯構造ですが、ここでは詳しく書きません。

    3mを超えるケーブルでリッツ線のケーブル制作は、ツイストやリッツ線の剥離作業などとても手作業では出来ませんでした。今回の8mが実現出来たのは、卓上撚線機と卓上ハンダ槽導入により実現しました。
    (ハンダ槽に浸してハンダメッキする前準備の木綿被覆を解く作業は残ります)一般のケーブルのように、ワイヤーストリッパーは使えません。

    これ以上高性能なバランスケーブルをお求めになる場合は、弊社では3mまでの完全手作りになります。

    引き続き試聴評価宜しくお願い致します。

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  3. ちょっと脱線しますが
    AVプリ → AVアンプメーカーケーブル → プリアンプ → 貴社製ケーブル → パワーアンプ
    の接続時も貴社製ケーブルが仲介する事で音が変わります。
    社長に聞いたところ、ウチのケーブルはノイズキャンセラーだからとあっさり言われていましたが、変わって聴こえていたのは、錯覚ではなかったと妙に納得してしまいました。
    ただ、これは根本的に音を改善すると言う内容ではなく、音が整うと言う感じですし、マニアックな接続だと思いますので、こんなこともあるというご紹介でした。

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    1. ノイズキャンセルについて補足します。弊社のXLRバランスでは、一般市販品と異なり、1番グランド処理方法が異なっています。1番がグランドであることは変わりませんが、一般市販品は、1番にシールドの編組電線を接続しているのですが、弊社のXLRバランスでは、1番を編組電線でなく2番、3番の信号線と同種類の電線を使っています。それも、ただ接続するのでなくXLRプラグのアース(E端子)との間でツイストペアによるノイズ対策をしています。そのため、バランス伝送だけでなくケーブル自体がノイズに強い構造となっている為、弊社のケーブル同様にシールドケーブルを使用せずに実用上十分なノイズ耐性を実現しています。まだ、ほかにも、様々な工夫がされていますが詳しくは書きません。実際的な効果としては、シールドを使用しない為、開放的な音質と空間再現性に優れています。

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  4. XLRのバランスケーブルは、何本も連結して接続することが出来ますから、弊社の1m前後の特殊な多重ツイストケーブルを延長ケーブルとして使う事も出来ます。今年の夏に1セットだけ特注品で制作したことがあります。1mペアで20万円以上しましたが即決で売れてしまいました。

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  5. 通電が70時間を超えました。
    これまでのレギュラーであるXLRケーブルより、重心が低いという感じは変わらないのですが、音がこれまでより広がるようになってきています。
    それでも、定位感はしっかりしているので臨場感が削がれる感じではないです。
    音の細かさという点でどうなのかと思っていますが、用途がAVプリアンプによるサラウンド再生で、アンプ側が音を作っているという点を考慮すると納得できます。
    この点は2チャンネル用のプリアンプに繋ぎ替えての検証すればとは思うのですが、機器の移動など結構重労働なので二の足を踏んでいます。

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  6. 11本のXLRケーブルが通電100時間超えました。
    当初感じた、フロントとサイド・リアの音色による繋がりの良さを、さらに実感できるようになったとともに、定位感とノイズの少なさによると思われる解像度と定位感も感じるようになってきています。
    今回のケーブル制作依頼に際し当初、所詮AVアンプによる音ではないかという思いもあったのですが、しっかり質感を持った音となってくれています。
    特に驚いたのは、サラウンドできちんとサウンドデザインされた声の定位がスクリーン上に表現されている様は、これまで体験したことがありませんでした。
    当初、低音がよく出ると聞いていた音色は、自宅ではあまり気にならず高域のキツさも感じません。
    不思議なことに自宅のスピーカーはブランドは揃っていますが、モデルは統一できておらず、個々に聴くとキャラクターが違っており繋がりに不満を持っていました。このケーブルは個々のスピーカーの差を整えてくれたと言う印象を持っています。
    我が家はもはや、どのフィディリティゲートケーブルの音色が色濃いのか分からない状況ですが、雄大な空間を再現できる仕上がりにとても感動しています。
    今回のケーブルが最良と言うつもりはありませんが、とてもコストパフォーマンスに優れたものだと思います。

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